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[雑記]帰国しました(メモ1:Airbnbを使ってみた)

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6月末から2週間ほどの日程で香港・シンガポールを訪れていたのでブログの更新が滞っていました。今回の滞在はいくつかの目的を持っていたのですが、事前に多くのアポイントをとっていたこと、また、渡航後にもアポイントを増やしたことなどで多くの方と会うことができたこともあり、有意義なものとなりました。2〜3度に分けてメモを書いておきます。

1. 「Airbnb」を使ってみた

『シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略』でも取り上げられたWebサービス「Airbnb」は、以前から気になっていたのですが周囲に使ったことのある人もいないので、今回の旅行ではじめて使ってみました。「Airbnb」は、簡単に言ってしまうと、CtoCで部屋の貸し借りをするプラットフォームです。開始当初は投資家から白眼視されていたようですが、設立から3年弱の現在でユーザーの累計宿泊数160万泊、会社の評価額10億米ドルに達している成功したスタートアップ企業です(参考:TechCrunch JAPAN)。

今回の旅行のうち、香港での前半日程7泊と、シンガポールでの4泊の宿泊先をAirbnbで選びました。選び方はExpediaのホテル検索などとほぼ変わりません。Airbnbのトップで「滞在先」と「日程」を選んで検索します。

「滞在先」と「日程」をトップページで入力

検索結果画面には、その日程で利用可能な当地の物件が表示されます。

検索結果ページ

検索結果の表示は “Recommended”(評価のよさ)、”Distance”(目的地との距離)、”Price: low to high”(価格:昇順)、”Price: high to low”(価格:降順)、”Newest”(登録して間もない物件)でソートすることができ、表示されている物件の中から選んでいきます。

部屋の個人間での貸借なので、もちろん貸し手にも借り手にも不安はあるかと思うのですが、それを軽減するのはユーザーがいずれも比較的長めに書いているReviewや、Airbnb内でのFriendのコメントです。Reviewは、滞在期間が終了した後に、貸し手が借り手を、また借り手が貸し手と部屋について書く感想で、これらの情報と部屋のスペックを見比べながら候補を絞り込んでいきます。

そのなかで、私は香港・シンガポールともにそれぞれ2つの部屋の貸し手にコンタクトを取りました。すぐに “Book it!”(予約する)のボタンを押すこともできますが(これを押すと、今度は貸し手側が借り手をacceptableかどうかを判断して、受け入れるかどうかを決めるようです)、”Contact me” というボタンもあり、貸し手とメッセージをやりとりすることができます。このメッセージ機能については、貸し手の “Response Rate” も公開されているので、これも貸し手を評価する目安ともなります。私は、予約していたフライトの香港着時間が少し遅い時間だったので、遅い到着になっても大丈夫かどうかといった質問を、簡単な自己紹介と今回の旅行の目的などを添えて送信しました。

やりとりの結果、「レスポンスが早く、誠実だった」という理由で香港とシンガポールの滞在先を決定しました。取引が成立するまでは、貸し手の氏名も部分的にしか表示されていないのですが、成立後になってフルの氏名や、正確な住所、連絡先などが渡されます。そこで、さらにメッセージなどのやりとりをして、部屋へのアクセス方法などを教えてもらいます。

さて、当日実際に着くと、部屋の鍵を渡されます。余っているベッドルームを貸すケースなどが多いようですが、その部屋に間借りして住むようなものなので、玄関などの鍵が預けられます。また、家の中をざっと案内してもらいます。各物件の “Amenities” に設備概要は載っていますが、この時にキッチンはどこで、バスルームはどこで、Wi-fiのネットワーク名とパスコードはこれで、などの説明を受けます。香港での滞在先では、そうしたFAQがすでにファイリングされていました。

戸締り厳重な香港の家。3本の鍵を渡されました。

FAQや名所へのアクセス方法をまとめたファイルがありました。

CtoCで部屋を貸借をするというサービスですが、いわゆるホームステイと違うのは、あくまで「Airbnb」が提供をしているのは部屋であって、貸し手による歓待などは特にないということです。彼らの余っている部屋を一定期間間借りして、キッチンやリビングルームを共用するけれど、別にホストファミリーとして何か一緒にアクティビティをするというわけではありません。ただ、私は一回、週末に貸し主が友人を招いて開いていたホームパーティに「Shungoもジョインしなよ」と言われて参加しました。

はじめてのAirbnb体験でしたが、非常におもしろいサービスだと思いました。

  • 当地の人がどういう家に暮らしているかわかる。
  • リビングルームなどの共用スペースも使えるので、そこで貸し手などとコミュニケーションができる。

などの点が、主なポイントです。特に、当地に知り合いがいないうえ、ホテルに滞在するとなると現地の人と話す機会などかなり減りますが、現地に住む人の家に滞在するわけなので、コミュニケーションをとる機会はいろいろとあります。

一方、

  • ホテルに比べると価格はリーズナブルなところが多いが、しかし破格の値段で提供されているわけではない。

という理由から、価格面のメリットだけで選ぶのはあまりおすすめしません。あくまで、現地の人の家に気楽に滞在するというのがこのサービスのよいところなので、英語もしくは現地の言語でのある程度のコミュニケーションスキルがない場合は、十分に楽しめないかもしれません。

その他、雑多な気づきで言うと、

  • ユーザーがFacebookのアカウントとひもづいていたりするので(常にそうであるわけではないけれど)、安心感がある。
  • 海外の生活、といっても特にexpatな生活は垣間見られるかも。
  • 宿泊した2つの物件と、いろいろな物件のレビューを見る限り、貸し手は夫婦とかカップルで生活している人が多いようです。これももしかしたら安心材料なのかもしれません。
  • 海外で流行っているとは言うけれど、意外とまだデジタルな領域で仕事をしている人たちがユーザーには多いような印象。(香港での貸し手はほぼ同業な方でした)
  • 香港の貸し主から聞いたのですが、既に中国では「Wimdu」というコピーサイトがあるとのこと。そっくりです。

と言ったところです。

次回のエントリーで、その他の気づいたことなどをまとめます。

Written by shungoarai

7月 16th, 2011 at 6:30 pm

Posted in misc

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