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[映画] 2017年1〜3月の映画感想

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No.鑑賞日評価タイトル/原題製作年/製作国監督
12017/01/06 (3回目)★★★★★君の名は。2016年/日本新海誠
22017/01/08★★★☆☆ローグ・ワン:スター・ウォーズ・ストーリー/Rogue One: A Star Wars Story2016年/米国ギャレス・エドワーズ
32017/02/25★★★★☆スノーデン/Snowden2016年/米国オリバー・ストーン
42017/02/26★★★★★ラ・ラ・ランド/La La Land2016年/米国デミアン・チャゼル
52017/03/05★★★★☆沈黙:サイレンス/Silence2016年/米国マーティン・スコセッシ
62017/03/11★★★★☆ヨーヨー・マと旅するシルクロード/The Music of Strangers2015年/米国モーガン・ネヴィル
72017/03/12★★★★☆たかが世界の終わり/Juste la fin du monde2016年/カナダ・フランスグザヴィエ・ドラン
82017/03/18★★★★★お嬢さん/아가씨2016年/韓国パク・チャヌク
92017/03/20★★★★★ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン/Miss Saigon: 25th Anniversary Performance2016年/英国ブレット・サリバン
102017/03/31★★★★☆ムーンライト/Moonlight2016年/米国バリー・ジェンキンス

#01:新海誠『君の名は。』(2016年 日本)


#02:G.エドワーズ『ローグ・ワン:スター・ウォーズ・ストーリー』(2016年 米国)

ようやくレイトショーで見ることのできた『ローグ・ワン』。ビールのせいか、ストーリーの中だるみのせいか、途中だいぶ眠くなりつつ、ラスト30分くらいは惹きつけられっぱなしでした。 – 相変わらずだけれど、帝国側はあらゆるもののプロダクトデザインが行けてる。しかし、残念ながらそれは「機能美」的なシンプルさから、さらに機能を欠如させた仕上がりになってる。じゃなきゃ、デススターにあんな致命的欠陥はないし、あの見た目はちゃんと装甲仕様なのにすぐ倒されるストーム・トルーパーは何なんでしょうか。 – そういや、ビーチリゾートというかラグーンらしいビーチが出てきたのってシリーズ初めてですかね。エンドクレジットを見ていたらモルディブロケがあったよう。 – 同じくエンドロール見てたら、割と最初の方に「Accounting」という欄で、幾人もの会計士が並んでて、まあそりゃそうだよなと思った。 – しかし、反乱軍側の装備やら設備も相当なものなんですが、あれはどのようにファイナンスしてるのかな。 – 盲目のチアルートのカンフーアクションとかが出てくるあたりは、ここ最近の映画界の中国マーケットへの配慮というか意識が強く感じられました。 – やっぱりベイダー卿パイセンはかっこいい。 – とはいえ、パルパティーンとナタリー・ポートマンのいないスター・ウォーズは、夏休みのない八月のよう。 現場からは以上となります。 通算:2本目 感想:★★★☆☆ #Movie #Film #RogueOne #StarWars #MovieList2017

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#03:O.ストーン『スノーデン』(2016年 米国)


#04:D.チャゼル『ラ・ラ・ランド』(2016年 米国)

早速『LA LA LAND』をレイトショーで。 監督の前作『セッション』は劇場公開中に3度観に行ったので、事前の期待度が高いまま観に行った本作。いきなりアンサンブルキャストたっぷりのオープニングからキレキレで引き込まれた。 J.K.シモンズ、いいとこどり。 エマ・ストーンきれい。衣裳もかわいい。 『セッション』と同様、テンポよくカットをつなぐところ(主に俯瞰 ブツ撮り)も、逆に一連のシークエンスを長回しするようなところも、緩急のあるカメラワークがとてもよかった。 夢と引力の物語。満足。 2017年 通算4本目 感想:★★★★★ #LaLaLand #Film #Movie #DamienChazelle #MovieList2017

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#05:M.スコセッシ『沈黙:サイレンス』(2016年 米国)

3時間に及ぶ上映ということで心して観に行ったけれど、長さを感じさせない濃度。 遠藤周作『沈黙』は、中学生の時分に一回きり読んだことがあるけれど、果たして読んだ頃にこのテーマを理解できたのだろうか。 神の沈黙、信仰、人間の心の強さと弱さ。あるいはそれを外から働きかけて「変える」ということ。 小説の結末を覚えていないのだけれど、映画の幕切れでロドリゴに十字架を懐かせたのは、監督なりの救いの求め方だったのだろうか。 最後に観たスコセッシ作品が前作『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(これも長い作品で、こちらは観ている間に長いなぁと感じた)だったので、落差がすごい。 エンドクレジットの裏で蝉しぐれと波の音が響く中、この映画では、お囃子や聖歌のように劇中の登場人物が奏でるもの以外の劇伴音楽が無かったことに後から気づく。沈黙、の演出。 2017年 通算5本目 感想:★★★★☆ #Silence #Film #Movie #MartinScorsese #MovieList2017

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#06:M.ネヴィル『ヨーヨー・マと旅するシルクロード』(2015年 米国)

久々に#シネスイッチ で映画を観た気がする。前回観にきたのが何であったか、思い出せないくらい。 ヨーヨー・マの主催する『シルクロードプロジェクト』に参加する世界各地、様々なバックグラウンドの音楽家を追うドキュメンタリー。中国出身の琵琶奏者、イランの伝統弦楽器奏者、シリア出身のクラリネット奏者、スペイン ガルシア地方出身のバグパイプ奏者などなど。 伝統音楽を重んじる人たちからの反発・非難に会いつつも、異文化と接することで文化的アイデンティティを確かめ、新しい創造をしていこうとする姿や、彼らの背景に根差す様々な悲劇をよく描いている。 音楽にせよ、言語にせよ、相手と同じ「言葉」で語ってみるということの重要性や、その姿勢を見ることのできる作品。 2017年 通算6本目 感想:★★★★☆ #MusicOfStrangers #Film #Movie #YoYoMa #MorganNeville #MovieList2017

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#07:X.ドラン『たかが世界の終わり』(2016年 カナダ・フランス)


#08:パク・チャヌク『お嬢さん』(2016年 韓国)

日本統治時代の韓国を舞台に、という前情報以外に何も知らずに観に行った映画『#お嬢さん』が、濃厚な性描写を伴う凄い映画だった。 幾重にも騙し合いの続く筋書きは、#コンゲーム の傑作と言ってよいと思う。その筋書を、淫靡で倒錯したサディズム的な世界観と、その裏に見え隠れするまた淫靡な同性愛というテーマで料理している。 植民地支配の光と影といった問題提示は直接的にはこの映画でされないものの、(騙し合いの末の)支配からの自立というストーリーの背景として(被)支配下時代を選択したというのは、おそらくは明確な意図を持ってのことなのだろう。 ただ、そういった細かい歴史的な文脈の理解からは遠い西欧世界からは、オリエンタルでエキゾティックな世界観ということで楽しみやすいだろうし、作り手やマーケターはそういう意図も込めたのだろう。 ところどころに現れるコミカルな描写など、不要に感じた演出もところどころあったし、いきなり安っぽいセットになって興ざめするシークエンスが後半に合ったけれど、それを差し引いても文句なしに良い映画だった。 主演の2人の女優(キム・ミンヒとキム・テリ)がどちらも綺麗。 2017年 通算8本目 感想:★★★★★ #아가씨 #TheHandmaiden #Film #Movie #ParkChanWook #박찬욱 #KimMinHee #김민희 #KimTaeRi #김태리 #MovieList2017 #エログロ

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#09:B.サリバン『ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン』(2016年 英国)

連休最終日の夜はミュージカル『#ミスサイゴン』25周年記念公演 in ロンドンの映画版。とにかく良かった。必見。 キム役のエバ・ノブルザダ(@livevamaria)の無垢さと、歌唱力が圧倒的で泣かせてくれる。この公演が採録されたときはまだ18歳だったとかすごい。 キャストで言うと、ジョン役のヒュー・メイナードと「エンジニア」役のジョンジョン・ブリオネスが特にいい。両者とも自役の見せ場になる曲(前者は第二幕明けてすぐの『Bui Doi』、後者は『American Dream』)でその魅力が存分に出てるけど、ヒュー・メイナードはその歌唱力で、ジョンジョンは力の抜いたダンスや、役自体を楽しんで演じている感じが伝わってきていい。 ナイトクラブのシーンということで序曲を聞いた瞬間、『RENT』でミミが歌う「Out Tonight」を思い出して聴きたくなった。 本編のあとの25周年記念スペシャル・フィナーレがとても贅沢で、ザ・ショウビズな感じ。キム役オリジナルキャストのレア・サロンガの見せる笑顔がめちゃくちゃかわいい。 2017年 通算9本目 感想:★★★★★ #MissSaigon #MissSaigon25 #Film #Movie #Musical #PrinceEdwardTheatre #MovieList2017

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#10:B.ジェンキンス『ムーンライト』(2016年 米国)

3月の終わり。今日はナタリー・ポートマンの『ジャッキー』も公開初日なので迷ったけれど、同じく公開初日の『#ムーンライト』を観ることにした。 暗示的なシークェンスを多用するものの、無駄にまだるっこしいカットがない映画。それゆえ、物語が扱う時間経過の長さの割にはサクサクと進むけれど、エッセンスを凝縮して繋いだよう。そういう意味で、物語の強度がとても詩的。 物語の中程でテレサが放つ「愛と自信」がテーマ。そして、強さと弱さが描かれている。「弱さ」なんてあっさりと言い切れたものじゃないな。心の中の弱ってる部分、弱いままで残された部分をグサッとするような感じ。 あと、愛情を表す行動を、その「丁寧さ」で暗示している。終盤、レストランに入る前、車を降りる「ブラック」=シャローンの仕草や、ケヴィンの料理する手元を映したシーケンスは泣けるところ。 役者としては、シャローンの子供時代=「リトル」を演じる子役の子はとてもいい演技をしていると思った。『ハウス・オブ・カード』でロビイストのレミー・ダントン役を演じたマハーシャラ・アリは、この作品でアカデミー助演男優賞を受賞したんですね。この映画で名前を覚えました。 音響の使い方もとてもわかりやすい表現で、それもこの作品を簡素にまとめるのに寄与しています。 何となく、宮本輝の短篇「泥の河」を読みたくなったのと、ジャケ写の光がPink Floydのアルバム『The Other Side of the Moon』を思い起こさせました。 LGBTやpovertyを扱った映画ではあるけど、メッセージ性を盛り込もうとしているわけではなく、ただただドラマであり、詩です。観た者が何かを考えさせられるとしたら、それはこの作品の詩としての強度によるものだと思います。 2017年 通算10本目 感想:★★★★☆ #Moonlight #MoonlightMovie #Moonlight🌙 #Film #Movie #BarryJenkins #MovieList2017 #Oscar2017

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Written by shungoarai

4月 1st, 2017 at 12:00 am

Posted in Film

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